jizakiの備忘録

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VideoNews「水の話」橋本×神保×宮台

【概要】

 

 

【動画】

20130119日 第614マル激トーク・オン・ディマンド
(ゲスト:橋本淳司 ホスト:宮台、神保)
http://www.videonews.com/charged/on-demand/611620/002639.php
をみて、備忘録。

 

【資源としての水の偏在】
地球上の水資源は、石油のように著しく偏在しており、地域間のコンフリクトをもたらしている。
(例)
 ・上流国がダムで水を止めて使ってしまい、下流国の利用量が減ってしまう。
  (ナイル川、メコン川
 ・水を他国から買っている場合、水の代金を吊り上げられると安全保障上の問題になる。
  (シンガポールマレーシア、イスラエルトルコ)

 

【フローの速さ、ストックの少なさ】
日本は四方を温暖な海に囲まれ、山も高いので降水量はあるが、川が急峻なので滞在時間は「12日」と言われている。また、利用可能な水量を人口で割ると、一人あたりの水資源は世界平均の半分になるそうだ。人間が口から飲む水の量は2L/日程度だが、手洗いや風呂の他に、食糧生産に多くの水がかかる。商品の生産にかかった水の量、つまりバーチャルウォーターでは、日本は輸入国であり、食糧自給率は最大限でも60%までしか上がらない。

利用しやすいのは、ゆっくり流れる大河や地下水、氷河や雪の形で少しずつ解け出す水源である。日本のダムには、治水や利水に資する合理的なダムがある一方で、治水にも利水にも合理的な理由が見いだされないダムもあるそうだ(田中康夫の『脱ダム宣言』?)。

また、川だと12日で海まで流れる水を田んぼに引くと、ゆっくり地面にしみ込んで、地下水となる効果が高い。この意味で、減反政策や荒廃して表土の固くなった人工林は、日本の水資源を減らす効果がある。工業地での地下水の汲み上げによる地盤沈下の制御も含め、日本では地下水の利用を巡る統一的な法整備が進んでおらず、今後ますます争点化してくるだろう。

 

【水道民営化】
水道の民営化を巡っては、世界を見ると効率化するケースと、企業が利潤を求めすぎて破たんするケースがある。現在、民間への運営の委託が進んでいる水道事業を、慎重に見ていく必要がある。

おしまい