VideoNews「終わりなき原発事故との戦い」神保×宮台
【概要】
事故から26年経ったウクライナを取材した。
【動画】
(2012年05月05日)マル激トーク・オン・ディマンド 第577回
【原発周辺の状況】
ウクライナ共和国のチェルノブイリ原発の周囲30kmは立ち入り禁止。40万人が避難し、168の村が廃村した。強制退去した村に、1か月後に戻った老人もいる。自主避難地区の村でも、3分の2の住民が戻っている。
初期の収集作業に携わった作業員の多くに、放射線被ばくの影響が出ている。今でも3000人が原子炉(4号機)を抑え込む作業に従事している。
【健康被害】
ウクライナでは、今もキノコや森のベリー、野生動物から高い放射線が検出されるものがある。
320万人の被爆者の健康追跡調査が行われている。事故から4年目に一例目の手術が行われ、これまでに事故に起因する患者は増え続けている。
甲状腺癌になった患者は、強い放射性ヨウ素を含む錠剤を投与され、放射線で甲状腺に生じた癌細胞を殺す治療を受けている。
甲状腺癌が4000人生じ、うち9人が亡くなっている(早期発見すれば死亡率は高くない)。被ばくした恐れのある人は、年に2回のがん検診を受ければ、一般の人でがんの発見が遅れるより生存率が高い(広島の被爆者によるデータ)。