ニコニコ動画2013.5.7.『リフレで経済は良くなるの?』萱野稔人×小幡績×金田淳子(視聴メモ)
【動画概要】
リフレとは、無理やりインフレを起こすこと。アベノミクスで株でバブルが起こっている。今の政策の帰結として最も怖いのは、国債市場の暴落。それを防ぐために、財政均衡に持っていかなければならない。(jizaki:経済成長しないでも回る社会モデルに移行すべきでは?)
【視聴動画】
ニコニコ経済『世の中のお金が増えればみんなが積極的に消費しはじめ、景気が回復する・・・本当だろうか? 』ニコニコ動画 2013/05/07(火) 19:50開場 20:00開演
http://live.nicovideo.jp/watch/lv136609520
萱野稔人(哲学)×小幡績(経済)×金田(腐女子)
【リフレ】
re(再び、何度も) +inflation(インフレ)。リフレとは、インフレをわざと起こす政策。ありがたくないインフレをわざと起こすんだから、怪しい。理論上は存在したが、最近になってゼロ金利が続き、クルーグマンのように「ためにする議論」をしてアメリカや日本で政府に食い込んだ連中の理屈。
【手法】
どうやってリフレを起こすか、分からないところがミソ。「金融緩和」が一番の手段とされる。伝統的には、「金利」の引き下げなどによって、デフレ(不景気)から脱却できるとされてきた。今は、「量的緩和」。日銀券などのマネーを市中に出やすくする。
【マイナス金利】
「ゼロ金利」になって、これ以上金融緩和できない、とされていたが、実質的な「マイナス金利」が存在しえる。インフレを起こせば、1000万借りて1000万返しても、貨幣価値が下がってるから、実質的には「マイナス金利」と考えられる。 すると、返す額が減るので、借りる人が増える。そうして景気を刺激したい。
【デフレ・インフレ】
日本はデフレ1%だから、金利1%と同等。貯金がやや得な傾向。しかし、デフレと言うが、統計なので、分からない。それ以上下がりようのない値段がある。
パソコンなんかが同じ値段で出ても、10%性能アップしていたら、10%の値引きと同じ。しかし、パソコンであればいい、という人にとっては、値引きにならないし、無駄な機能付いているだけ。
インタゲも同様の統計数値なので、実体との関係は曖昧。給料が同じままで、ものの値段下がれば、それはうれしいのだけど。
デフレやインフレは、経済の体温計みたいなもので、景気を原因として、結果として現れる。体温計を温めたからといって体温が上がらないのと同じ。
【経済指標】
GDPという指標は、大ざっぱに言えばケインズが考えた。総力戦時代の賜物。大衆の経済状況を表す。
ケインズが重視したのは、賃金より雇用。
賃金上下は、必ず他のプレイヤーの収支の上下と相殺する。株主や資本家、会社の内部留保、返済金、等と。それに対して、雇用が増えると、労働によって何か「価値」が新たに生み出されるわけだから、経済全体は成長していることになる。賃労働する=貨幣的価値の生産。
リフレによって「お金」が増えるようにみえても、「価値」は増えてない。昨日まで「円表示」だったものが、今日から「ウォン表示」になるようなもの。
【アベノミクス・バブル】
アベノミクスで、今唯一効果があるのは、株でもうけた人。その人が人を雇えばいいが。それか豪遊して、その効果で雇用が増えればいい。
株取引自体はゼロサムゲームで、価値は増えない。今は株式市場だけ盛り上がってるので、実体経済を反映していない。バブル。
【円安】
円安で儲かるのは自動車と電機の大手。しかも円で見たときだけで、ドルでは変わってない。アメリカで車売るときに、ころころ値段変えないし。下請けや化学は、輸入苦しくなってマイナス。国全体トータルでマイナスという試算も。
【国債】
日銀黒田砲は国債を買ってるから、借金じゃないのか。→生命保険会社が持ってた国債が日銀に移るだけで、ゼロサムゲーム。問題は、財政規律の乱れ。
今の国債は割高。こんなに借金まみれなのに、金利が低いとは何事だ。
大手の銀行は国債を買わない傾向にある。買うとしても、短期の国債しか買わない。長期を買うのは、投資先を見つける余力のない中小の信用金庫とか、制度的に守られている生保。生保は財政破たんしない限り大丈夫。このように、やばいのに崩壊しなくて続いているのが「ハイブリッドバブル」。生保が国債を売って外国資産を買うようになると、バブル崩壊。
今必要なのは、国債発行額を減らして、財政均衡へ。金利は下げたままだが、量的緩和はやめる。国債市場の暴落が一番怖い。
【財政均衡】
年金財源も危ないが、医療財源も危ないと言われる。プライマリーケアを進めて、町医者ゼネラルドクターを増やす。
後半はが混乱している。
おしまい。